ナットも気持ちもキッチリ締めて!適切な脱着作業と保守管理を啓発
国土交通省関東運輸局は12日、栃木県の矢板トラックステーション=写真①=で街頭点検と大型車ユーザーへの街頭啓発活動をメディア公開した。大型車の車輪脱落事故は冬用タイヤ交換直後に集中していることを踏まえ、この10月から来年2月まで実施される「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」の一環として行われた活動で、関東では初の試み。
大型車の車輪脱落事故は令和4年度に全国で140件発生、平成16年度以降のワースト記録を更新してしまった。これをうけ、国土交通省が適切な脱着作業や保守管理を啓発する目的で各都県の自動車整備振興会、トラック協会、タイヤ商工協同組合、タイヤメーカー系列のタイヤ専業店も協力して実施する車輪脱落事故撲滅を目指すキャンペーンだ。
今回の啓発活動は全日本トラック協会、栃木県自動車整備振興会などの協力のもと行われた。トラックステーションとは全日本トラック協会が設置している長距離トラックドライバーが休憩をとるための施設。ここを舞台に、栃木県自動車整備振興会の主に塩那支部に所属する現役の整備士が点検作業を行った。
ナットの緩みが確認されたトラックの運転手には早急の再整備を促した。注意喚起を促すチラシとホイールナットの緩みが一目で分かる「連結式ナット回転指示インジケーター」が配布された。
点検を受けた坪池初運転手は「安心を得られますよね。確認していないドライバーも多いから、この啓発活動は意味がある」とコメントした。
「10台点検できて、そのうち3台に緩みが確認された。本来ならばゼロという数字が最善ですが、啓発活動という意味ではおおむねよくできたのではないか」と山田満専門官は感想を述べた。