生活様式の変化に合わせ商品を提案する
新車市場で好調に販売推移するのがSUV。市販用タイヤ市場にも影響を及ぼしている。このようなトレンドの変化に対し、住友ゴムのタイヤ国内リプレイス営業本部販売企画部課長代理の武田聖也さん、同本部同部の寺西優歌さんは「使い方に合わせた商品ラインアップを揃え対応する」と、今冬の販売促進に強い意気込みを示す。
市場動向と販売計画
寺西「前シーズンは降雪や値上げ前の仮需要によって前倒しの販売が進んだ。各社値上げがあり、業界全体で販売店を中心に仮需が発生している。弊社のプレミアムタイヤは市場の支持をいただいているため例年に続いて増販を達成している。
SUV車両の新車販売が好調でそれに伴い市販用タイヤのトレンドも変化してきている。SUVタイヤ販売に注力すべきと考えている」
武田「値上げが続いたこともあり、ユーザーの価格志向が強まったと思われたが冬タイヤに関してはインフレ傾向がある中で好調だ。要因の一つはプレミアムタイヤを多く買っていただこうとスタンダード品よりもプロモーション、営業活動に力を入れてきた。
二つ目はタイヤも値上げ、値上げで例年に比べるとかなり高くなったという印象をお持ちのお客様もいる中でスタッドレスの場合、冬道の安全・安心を担保する商品であるためか夏タイヤに比べれば多少値がはっても安全を優先するお客様が多くいるということ。各社の消費者調査でもそのような結果が出ていると確認している」
寺西「SUV車両の需要拡大が顕著だ。SUV用スタッドレスの販売に注力していきたい」
主力製品
寺西「氷上性能特化型のWINTER MAXX 03(上市から今年で4年目)、トータルバランス型のWINTER MAXX 02、SUVの走りに対応するWINTER MAXX SJ8+、SUV専用タイヤのGRANDTREK XS1、履き替えの手間を省き、経費を抑えるALL SEASON MAXX AS1。使い方に対応した商品ラインアップを提供している」
販促活動
SUVタイヤについて
武田「販売店員さんを招いてスケートリンクを使ったスタッドレスタイヤの試乗会を全国で開催しているがコロナ禍では規模を縮小した。消毒するなどコロナ対策を万全にして行っていたがそれでも縮小せざるを得なかった。現在は感染症の分類も変わりコロナ禍以前とまではいかないまでもそれに近い開催規模で進められている。
お客様に向けてはカタログで特集ページを作成した。リーフレットも用意=写真=したのでご覧になっていただきたい」
オールシーズンタイヤについて
武田「一般ユーザーの中でタイヤを購入するときにオールシーズンタイヤを想起するお客様はやはり多くはない。売れるタイミングや売りやすいタイミングでCM投下をしている。おかげさまでALL SEASON MAXX AS1は好評をいただいている。
また、商品自体は同じだが季節で訴求している内容を変えている。冬シーズンはスタッドレスを購入しようか悩んでいる方、もしくはスタッドレスを使用している方をターゲットにして『オールシーズンであればタイヤの履き替えなし、保管の必要もなし、手間はかからない、経済性も優れている』と訴求している。もちろんオールシーズンタイヤの弱点もしっかりと説明している。アイスバーンを走る機会が多い方にはスタッドレスをお勧めしている。使い方をよくヒアリングしてオールシーズンで問題のない方にはオールシーズンをお勧めしている。春以降は経済性や利便性を訴求するのではなく夏タイヤを使用している方をターゲットとし、ゲリラ豪雨などの急激な天候変化があってもオールシーズンタイヤであればスタンダードタイヤよりウエット性能も優れていると安全性を訴求している。
商品コピーも冬と春で変えている。オールシーズンタイヤとは何か?ご存知ないお客様も多くいらっしゃるのでリーフレットを用意した」
メッセージ
寺西「お客様の生活にあわせたチョイスができる商品を用意した。販売店の皆様にはお客様の使用シチュエーションをしっかりと伺ったうえでお客様にあわせたタイヤを提案していただきたい」