日本ゼオンは10月27日、23年度第2四半期（23年4月1日〜9月30日）の連結業績を発表した。
上期は原料価格は国産ナフサ、アジアブタジエンともに下落し、為替は円安で推移。このような状況で、上期累計の売上高は1854億円（対前年同期増減率6%減）と減収。利益面も営業利益94億円（同53%減）、経常利益130億円（同46%減）、当期純利益103億円（同40%減）の大幅な減益となった。
セグメント別業績では、合成ゴムなどのエラストマー素材は売上高1047億円（同6%減）、営業利益36億円（同61%減）。高機能材料は売上高514億円（同9%減）、営業利益66億円（同43%減）。このうち合成ゴムはタイヤ用の汎用ゴムの出荷は堅調に推移したが、輸出は中国経済の低迷による影響を受け鈍化。販売価格の下落や販管費の増加が利益を圧迫した。下期もほぼ同様の動きで推移するものとみている。
なお、下期も主力製品について需要の回復遅れが影響し全般的に販売数量の下振れが見込まれることから、通期の連結業績予想を下方修正した。売上高は3800億円（7月27日発表予想3940億円、▲140億円）、営業利益205億円（同275億円、▲70億円）、経常利益250億円（同315億円、▲65億円）、当期純利益275億円（同235億円、＋40億円）。このうち当期純利益の増加は投資有価証券売却による特別利益を計上したため。