新たな価値を創造するプレミアム事業に焦点当て
ブリヂストンの石橋秀一グローバルCEOは11月10日、2023年12月期第3四半期決算発表と合わせて中期事業計画の進捗と今後の方針について報告した。
石橋グローバルCEOは、「中期事業計画(2021−2023)」(以下、21MBPと略)を〝危機〟と総括したうえで、次期「中期事業計画(2024−2026)」(以下、24MBPと略)の「ビジネス基本シナリオ明確化」について次のように語った。
21MBPの最終年、稼ぐ力の再構築を大きな柱として「変化に対応できる強いブリヂストン」へ戻すことを念頭に経営を進めてきました。プレミアムビジネス戦略強化、経費コスト構造改革を推進し生産拠点再建・再編を含め、着実に計画を実行しています。
米・欧中心に事業環境が悪化する中、よりプレミアムへのフォーカスを徹底してきました。一方で「変化に対応できる強いブリヂストン」に向けては環境悪化により欧州事業の経営チャネル基盤の弱さなど、これまで着手できていなかった課題が露呈している状況です。
これらの課題にしっかり向き合い、24MBPでは〝Passion for Excellence〟を経営スタンスとして、現物現場、業務品質の向上を推進していきます。
23年第3四半期業績は、売上収益は為替の追い風もあり、前年比増収、調整後営業利益も為替の影響込みで前年比増益確保となりました。
21MBPの最終として「変化に対応できる強いブリヂストン」に少しでも近づくとともに24MBPにおける成長の基盤を整えてまいります。
「2030年長期戦略アスピレーション」を北極星とした中長期的視点の戦略方向性は、(1)稼ぐ力の強化 (2)2030年以降の「追い風スローダウン」にも踏ん張れる確固たる基盤にブラッシュアップ (3)稼いだリソースを新たなビジネスステージ構築へ向け投入スタート――この三つのポイントです。
24MBPでは、(1)「良いビジネス体質を創る」〝Passion for Excellence(業務品質向上)〟 (2)「良いタイヤを創る」究極のカスタマイズを実現する商品設計基盤技術ENLITENを拡大 (3)「良いビジネスを創る」社会価値と顧客価値創造の両立、競争優位を獲得し、企業価値を創造 (4)「良い種まきを実施し、新たなビジネスを創る」お客様・パートナーとの信頼をベースに、断トツ商品の価値を増幅し、お客様の困りごとを解決、サステナビリティへ貢献――この四つのシナリオに沿って価値創造へよりフォーカスしていきます。