JATMAが冬タイヤ装着を啓発。チラシをリニューアルし動画配信も
冬を迎え、降雪の具合がどうなるのかが、業界関係者の最大の関心事。23年は秋らしさがみられないまま夏から一気に冬へと季節が移った感があった。しかし北海道の各所をはじめ、11月18日には福岡や松江など西日本でも初雪が観測された。冬は確実に深まっている。そのようななか、日本自動車タイヤ協会(JATMA)は「冬タイヤ装着啓発活動」を開始した。(写真上は23年11月下旬の札幌市内で撮影=読者提供=)
JATMAは、非降雪地域ではスタッドレスタイヤへの履き替え、降雪地域では早期の装着を促す活動を12年から実施し、「装着へのきっかけづくり」(JATMA担当者)を図り展開している。その一環として作製するチラシとポスターについて、今回内容をリニューアル。北海道や東北・北陸の降雪地域=写真中=と、関東〜九州の非降雪地域=写真下=、それぞれに向けて異なるバージョンをデザインした。
とくに非降雪地域向けには、掲載写真をノーマルタイヤで走行した場合のデメリットを連想させる内容に差し替えた。法令違反の反則金を表示するとともに、メッセージのフォントもゴシック体に変更。「ノーマルタイヤ NO」のアイキャッチで力強く訴える。
チラシは前シーズンより2千部増刷の約35万3千部、掲示用ポスターは約2万8千部作製し、交通・自動車・道路管理の関係先や団体へ配布の協力を要請した。またチラシやポスターには主要な官公庁との連名化を引き続き行い、一丸での取り組みを強化している。
新しい試みとして、独自の啓発動画を制作した。雪道をノーマルタイヤで走行することが危険であり法令違反であることを15秒の動画で訴求する。JATMAホームページのトップで掲出を開始。11月20日−12月19日の1カ月間、YouTubeチャンネルで広告展開を行う。リンク先URLは次の通り。
横バージョンhttps://youtu.be/Kcs6eXY8A3o?feature=shared
縦バージョンhttps://www.youtube.com/shorts/yVJEIlckeQs
また、NEXCOなどのデジタルサイネージを持つ関係先に掲出を打診中。
首都圏など雪道に慣れていない地域では、降雪時に夏用タイヤのまま走行するケースが後を絶たない。スリップして立ち往生し、それが原因による交通渋滞や事故が繰り返される。社会問題化したこのような事案に、タイヤ業界として対応を図るため、JATMAは今後も継続して冬用タイヤ装着の啓発活動を行う。