調整後営業利益、ROICで計画下振れ  現場密着体制で収益性改善を目指す

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カテゴリー: ニュース

ブリヂストン石橋秀一グローバルCEO

ブリヂストンの石橋秀一代表執行役グローバルCEO
ブリヂストンの石橋秀一代表執行役グローバルCEO

 16日、ブリヂストンの石橋秀一代表執行役グローバルCEO=写真=は、23年度業績を総括し、「変化に対応できる〝強い〟ブリヂストンへは戻れていない」と、中期事業計画(2021-2023)(=中計21)での見込みを下回り着地したことを厳しく評価した。

 とくに「指標で最重視する」(石橋グローバルCEO)というROIC(投下資本利益率)は、中計21でターゲットとしていた10%レベルを下回る8.7%となった。

 「米欧の市販用TBタイヤ需要の大幅減による販売減が対前年のネガティブ要因となった。市販用PSプレミアムタイヤの拡販、販売MIX改善、鉱山用超大型/大型タイヤの拡販を達成し、為替の円安も追い風となり増収を確保した」ものの、調整後営業利益とROICが下振れしたことを24年度への残課題にあげた。

 ことし初年度となる中期事業計画(2024-2026)(=中計24)は、3月1日に対外発表を行い、具体的な事業計画の公表を予定する。

 中計21で残した課題に加え、新たな課題として大きく次の3点を指摘し、その取り組みにあたる。

 「経営・業務品質を向上し、良いビジネス体質を創る。デミング・プランを推進しブリヂストンDNAの原点回帰をグローバルで徹底する」

 「景気悪化にともない経営基盤の弱さが露呈し収益が悪化した欧州事業の基盤を再編・再構築する。欧州事業全体を重点事業体として重点マネージをスタートし、収益性改善へフォーカスする。欧州で赤字となったTBは25年に、小売とリトレッドは26年に黒字化を目指す」

 「稼ぐ力が不足。継続投資を強化する。戦略投資はプレミアムタイヤを中心に継続強化する。商品設計基盤技術ENLITEN(エンライトン)と、モノづくり基盤技術BCMAの融合を軸にプレミアムフォーカスを強化。24年に調整後営業利益率14%強を目指す」

 これらを徹底するため、EAST16エリア、WEST31エリアのグローバル47エリアという現場密着経営体制を構築する。石橋グローバルCEOは、「シン・グローカル体制を構築し、現場密着で価値創造にフォーカスし、効果・効率の最大化を図る」との考えを示した。


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