株式会社レゾンデートル(新宿区住吉町、代表取締役・金藤淳三氏)は、自動車整備関連を主力にソフトウェアの開発と保守・運用やITコンサルティング、整備ソリューション事業を展開する。
なかでも、同社が開発した自動車整備の診断結果の帳票化やエーミングのエビデンス(証拠)作成などを行うクラウドシステム「イージーリンク・フォー・クラウド」(略称ELC)への注目度が高まっている。
中古車販売の大手事業者による一連の不正事案を受け、国交省は先に、「車体整備の消費者に対する透明性確保に向けたガイドライン」を発表。「整備サービスの妥当性と適切性を判断する際に必要な情報が提供されることが極めて重要」として、整備の透明性を確保するための取り組みを「ガイドライン」として明らかにした。
整備事業者に実施することが求められる取り組みは大きく次の4点。(1)車体整備作業に係る画像情報の記録・保存 (2)車体整備作業の内容・方法に係る情報の記録・保存 (3)車体整備の料金に係る情報の記録・保存 (4)車体整備に係る情報の関連付け――。
ELCは、エーミングなどの作業完了報告書と確認書を帳票化。OBD検査による故障診断書の作成機能を備える。これらのデジタルデータはクラウドで一括保存・管理され、それを通じデータファイルをアップロードすることが可能。整備事業者と顧客が互いに情報を共有することができるので、整備作業の透明性が確保される。
また、ELCはコグニビジョン(東京都新宿区、代表取締役・島田浩二氏)の事故車修理費見積もりシステム「コグニセブン」と連動する車体整備記録簿の自動転記システムを実装している。
レゾンデートルでは、そのELCに「タイヤ脱着後のホイールナット規定トルクの締付証明書」を発行するシステム機能を追加した。
同社は「これまで収益化できなかった作業をDX化することでマネタイズが可能」とし、ELCの一層の機能拡充を図る考え。それにより整備作業サービスの収益化と作業品質の向上、作業の一層の効率化をサポートしていく。