タイヤ公取協通常総会  事前相談件数は前年比8%増もコロナ前に届かず

シェア:
カテゴリー: ニュース

表示等管理担当者の育成支援に注力

山本新会長
山本新会長

 タイヤ公正取引協議会は21日、都内で第44回通常総会を開催した。

 23年度事業報告によると、相談対応は事前相談件数が2万6181件となり、前年度比8.7%増加した。ただコロナ禍前の19年度実績に対し84%にとどまった。ウェブや動画などデジタル素材の相談が前年度比52%増と大幅に増加した。

 性能データ審査件数(表示前審査の届出件数)は、低車外音タイヤデータが149件、低燃費タイヤ等グレーディングデータは63件、自社商品間の比較データは36件となり、指摘率はそれぞれ3%、20%、14%と、前年度比で減少した。

清水副会長
清水副会長

 課題対応は多岐にわたった。「オールシーズンタイヤの情報提供」では、商品特徴を消費者により分かりやすく伝えることを目的にその性能検証試験結果をまとめた啓発ポスターを全会員に配布した。今回、新たに「低車外音タイヤの情報提供」を加えており、その説明ポスターを全会員に配布したことを報告した。

 「表示等管理担当者の育成支援」については特に注力しており、「景表法で各事業者に義務付けられている〈表示等管理担当者〉に対する研修と、相互連携の手段の確保など、同担当者の育成を図るための手法の開発検討を進める」としている。

 24年度事業計画では、スマートフォンのカメラ機能を利用した「スマホde事前相談」を促進する。会員企業のウェブサイト上表示等をスクリーニングし、その結果を当該企業にフィードバックし、必要があれば是正対応を要請するウェブ版店頭調査「TFTC Web Check Report」を開始する。さらに来年度スタート予定のオンライン研修の動画教材の作成や対消費者関連の法規制の新たな研修講座の開発に着手する。

 総会後の懇親会で、同日選任された山本悟新会長(住友ゴム工業代表取締役社長)は、「タイヤ業界が今後も社会の信頼に応えていくためには、タイヤ公取協の活発な活動が重要」と述べ、時代に即した新たな課題解決に取り組む姿勢を強調した。


[PR]

[PR]

【関連記事】