JATMAの測定試験法が国際基準に導入決定  WP.29第193回会合で。摩耗粉塵発生量削減に貢献

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国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)の第193回会合
国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)の第193回会合

 国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)の第193回会合が6月25日〜28日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で開催された=写真上=。そのなかで、乗用車用タイヤを対象とする摩耗量の測定試験法をタイヤの国際基準(UN-R117)に導入することが決まったと、日本自動車タイヤ協会(JATMA)が明らかにした。

 

 このほどタイヤの国際基準として導入する摩耗量の測定試験法は、実車走行を模擬した設備を用いる室内試験法と、道路走行による実車試験法の2種類。JATMAは室内試験法の開発を主導しており、これまで関係省庁や団体などと連携して導入を推進してきた。

WP.29の概要
WP.29の概要

 また、この試験方法の国際規格化にも着手。すでにISO(国際標準化機構)に提案した。ISOは現在、規格の策定に向け議論を続けているという。この会議の議長・事務局は日本がつとめており、策定に向けて主導的な役割を担う立場にある。

マイクロプラスチックの顕微鏡写真
マイクロプラスチックの顕微鏡写真

 地球環境に深刻な影響を与えるとして重視されるマイクロプラスチック問題。タイヤと道路の摩擦により発生するタイヤ摩耗粉塵(TRWP)もその一つにあげられる。JATMAの正会員4社をはじめ、世界の主要なタイヤメーカーは、耐摩耗性能の向上によりタイヤの摩耗量削減に積極的な取り組みをみせる。

 JATMAは今回、世界で普遍的に利用可能な試験方法を開発し普及を図ることで、タイヤの耐摩耗性能の向上に寄与するとしている。今後さらに、TRWPの削減に努めていく方針だ。


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