アクティブトレッドとセンシングコア。独自技術で新たな未来に貢献を
住友ゴム山本悟社長
住友ゴムは7日、第2四半期決算説明会で売上収益、事業利益、営業利益、四半期利益ともに過去最高を更新したと発表した。
下期業績予想ではメーカーの減産影響はマイナスが続くことを織り込む。円高傾向にある為替水準の影響については、山本悟社長=写真=は「足元の為替水準(147円)レベルが継続した場合の影響額は約数十億円とみている。日米景気動向や金利から円高が進む可能性もある。為替予約も行っており損失を最小限に抑える」とした。
独自技術アクティブトレッドを搭載した新商品「SYNCHRO WEATHER」は今秋発売予定。既に販売店や消費者の反響が想定以上にあると自信をみせた。27年にはさらに技術を進化させ欧米を中心とした海外へ展開する計画だ。
同様に独自のセンシングコア事業は25年から北米で「タイヤ交換最適化・車両故障予知サービス」としてビジネスを開始する予定。本年中に北米に拠点を開設し、フリートマネジメント会社にアルゴリズムを使いダウンタイムを削減できるサービスを提供する。北米を皮切りに日本、欧州へ拡大していく。山本社長は「当社の成長戦略を担う、これらの独自技術で自動車の新たな未来に貢献していきたい」と語る。
新中計の進捗状況は、経営指標は総じて改善方向にあり、引き続き27年の財務目標の前倒し達成をめざす。
北米事業は最優先課題と位置づけ改善に取り組んでおり、収益最大化に向けて24年中に目途付けを行う。25年に向けた構造改革も順調に進み、事業利益の改善効果も想定の230億円を超える見込み。