国内タイヤメーカー4社経営トップの決算会見(3)

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 中国「一年工場」に強い決意で臨む。GYのOTR買収で競争力向上を

 横浜ゴム山石昌孝会長兼CEO

 

山石昌孝会長兼CEO
山石昌孝会長兼CEO

 横浜ゴムは9日、中期経営計画「YX2026」の進捗状況について説明した。山石昌孝会長兼CEO=写真=は「強みとして持つ既存事業のさらなる深化と市場変化への探索をおし進めるという二つのアプローチを継続する。次の世代に負の遺産を残さないよう変革の総仕上げをやりきり、成長戦略によって企業価値向上の実現を目指す」と語った。

 タイヤ生産財の比率アップ、特に高収益のOHTを拡大することが中期的な課題。昨年、TWSを買収したことでタイヤ消費財とタイヤ生産財が市場と同じ1対1の割合となった。

 「YX2026」ではさらなる成長戦略として中国「一年工場」への挑戦を決定。追い金なしを基本方針とし、それがかなわない場合は撤退も視野に入れ杭州政府と交渉を進めた。中国パートナー企業や各種のサポートを受け計画を実現。投資資金は中国国内の資金繰りでまかなう。これにより大幅なコストダウンが見込めるとした。

 また、「Programmatic M&A」戦略の一環として、グッドイヤーのOTR事業を買収しさらなる競争力強化を図る。

 清宮眞二社長兼COOは技術・生産コミットメントについて「タイヤ開発のスピードアップと抜本的なコストダウンの実行が不可欠。開発生産の効率化を実行し、新興タイヤメーカーに対応する」と述べた。

 その具体的取り組みとして「商品開発プロセスを抜本的に見直し、複数の商品開発を同時に一つのプロジェクトと位置付け、プラットフォームの開発を行うことで共通パーツの使用拡大によるコストダウン、開発時間の短縮を実現する」と説明した。


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