米国の専門誌タイヤビジネスは24年世界のタイヤメーカー売上高ランキングを明らかにした。これは世界のタイヤメーカー各社が公表した23年(会計年度)のタイヤ売上高を、同誌が集計し75位までをランキング化しまとめたもの。
8月26日付号によると、第1位のミシュランから第2位ブリヂストン、第3位グッドイヤー、第4位コンチネンタルAGまで変動はない。
第5位ピレリ、第6位住友ゴム工業で順位が入れ替わった。また前年第12位の中国サイルン(Sailun)グループが第10位、第10位の台湾マキシスインターナショナル(正新ゴム)が第12位と順位が入れ替わった。日本のメーカーでは横浜ゴムが第8位、TOYO TIREが第11位をキープした。
上位20位内では、韓国のクムホタイヤが前年16位から第13位へと順位を上げた。韓国メーカーはほかに第7位のハンコックタイヤ、第18位のネクセンの3社がランクイン。
中国メーカーは第9位の中策ゴム(ZCラバー)をはじめ、前出のサイルン、第17位のリンロンの3社が上位20位内にランクイン。トライアングル(21位)、ダブルコイン(22位)、Prinx(24位)、貴州タイヤ(25位)、青島センチュリー・タイヤ(29位)も着実に順位を上げた。前年はコロナ後の国内経済失速の影響を強く受けたが、巻き返した格好だ。
前年に躍進が目立ったインドメーカーはアポロタイヤ、MRF社がそれぞれ順位を落とし第14位と第15位に。JKタイヤ&インダストリーズは前年と変わらず第19位。Ceat社(23位)、Sun-タイヤ&ホイールシステムズ(26位)、Balkrishnaインダストリーズ(30位)が続く。
フィンランドのノキアンタイヤが前年の第20位から第27位へと大きく後退した。ロシア市場から撤退後、ルーマニアに進出し新工場を建設中だが、その影響が現れたものとみられる。
一方で、イタリアのプロメテオンタイヤグループが前年第26位から第20位へとジャンプアップした。同社は2017年、ピレリタイヤの産業部門から派生し設立された、OTRや農業用に特化したタイヤメーカー。ブラジルに2カ所、エジプトとトルコにそれぞれ1カ所の計四つの生産工場を持つ。
OTRについては、横浜ゴムが7月に米グッドイヤーの同事業を買収することを発表した。これが次回のランキングにどのように現れるか、注目されるところだ。