国交省関東運輸局がトラックステーションで街頭点検  脱落事故の防止に向け確実な作業の徹底呼び掛け

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カテゴリー: ニュース
東神TSの点検
東神TSの点検

 国交省関東運輸局はこのほど、関東2カ所のトラックステーション(TS)で街頭点検を実施した。脱落事故が冬用タイヤ交換1カ月後以内に集中していることを踏まえて、交換直前にドライバーへの安全啓発を行った。国交省では10月から来年2月まで「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」を実施し、冬用タイヤに交換する際の確実な作業の徹底を呼び掛ける。

 

 街頭点検は10月4日に神奈川県大和市にある東神TS、8日に栃木県矢板市の矢板TSで実施し、報道陣にも公開した。

 脱落事故防止は急務の課題だ。本紙10月9日付号既報のとおり、23年度の脱落事故件数は142件と高止まりで推移。そのうちの6割超の87件が11月から2月までの冬季に発生している。このようなことを踏まえ、10月から街頭検査や街頭点検を通じてドライバーの安全意識向上へ啓発活動を行う。

 街頭点検では、脱落が頻発する箇所である左リアタイヤのホイールナットの緩みを点検して、緩みがあればすべてのタイヤをチェックする。

ドライバーにパンフレットなどを手渡し
ドライバーにパンフレットなどを手渡し

 東神TSの点検=写真上=は雨天のなかで実施。2台の大型車を点検し、いずれも緩みは確認されなかった。点検後にはパンフレットとインジケーターを手渡しながら、点検や清掃・給脂・トルク管理といったタイヤ交換時の注意事項や、交換後の増し締め、日常点検について説明した。その後は降雨が強まってきたことから点検を取りやめ、ドライバーにパンフレットなどを手渡した=写真下=。

 脱落事故の防止に向けては、ドライバーだけでなく、タイヤ専業店などタイヤ整備事業者への啓発も重要となる。神奈川運輸支局の柳瀬光輝支局長はタイヤ専業店向けの講習会も実施していることを紹介。そのうえで「脱落事故の防止に向けてはドライバーだけでなく、タイヤ専業店のご協力が必要だ。関係者が協力して取り組んでいけるようにしたい」と話した。

 大型車のタイヤ重量は100キログラム以上に達し、脱落は人命にかかわる重大事故につながりかねない。国交省ではパンフレットやYouTubeなども通じて適切な管理を呼び掛ける。タイヤにかかわる人たちが今一度、脱落事故防止に向けて意識を高めていかなければならない。


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