ゼオンの24年度上期業績は増収増益。合成ゴムの販売堅調に  通期予想は増収も円高を懸念

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 日本ゼオンは10月28日、24年度第2四半期(4月1日~9月30日)の連結業績を発表した。

 上期は、欧米での高い金利水準の継続による景気下振れリスクなどの懸念が払拭できず、物価上昇や中東情勢の影響も続いた。このような状況で、徹底したコスト削減、高機能材料事業では付加価値の高い新製品の開発と事業拡大に取り組んだ。

 その結果、上期累計の売上高は2133億円(対前年同期増減率15%増)と増収。利益面は営業利益168億円(同78%増)、経常利益186億円(同43%増)、当期純利益123億円(同19%増)の増収増益となった。

 セグメント別業績では、合成ゴムなどのエラストマー素材は売上高1207億円(同15%増)、営業利益は60億円(同65%増)、高機能材料は売上高616億円(同20%増)、営業利益は108億円(同64%増)。合成ゴムは、原料調達先での生産トラブル、国内主要工場の定期修繕による減産の影響を受けたが、海外主要工場の稼働は高水準を維持、海外向けスポット品を中心に販売は堅調に推移した。

 通期連結業績予想の売上高は4150億円(前回発表予想3970億円、+180億円)。下期のアジアブタジエン前提を引き上げたことに加え、光学フィルムの出荷量増を見込んで上方修正。営業利益は235億円(同265億円、▲30億円)、経常利益245億円(同275億円、▲30億円)。為替を円高に見直したこと、水島COP生産系列の不具合の影響を織り込んだことにより下方修正。当期純利益は190億円(同175億円、+15億円)。投資有価証券売却による特別利益を計上したための増加。


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