神奈川ハマタイヤは13日~15日、新横浜プリンスホテルスケートセンターで「アイスガード販売施策スタッドレスタイヤ体感試乗会」を開催した。取引先のタイヤショップ店員、自動車整備士、カーディーラーなどの対象参加者がスタッドレスタイヤの氷上性能を体感した。
神奈川ハマタイヤは横浜ゴムのタイヤ、ホイールなどの卸売りを手掛ける。冬道を安全に走行するためにスタッドレスタイヤがいかに大切かを、毎年開催する冬の試乗会で訴求している。今回はその第21回目。3日間で約260人が参加した。
講習会では港北NT営業所の西山拓哉主任がスタッドレスタイヤの機能、性能と必要性を解説。「近年、暖冬続きだと言われているが、絶対に積雪しないとは言いきれない。今年2月に積雪した際、スタッドレスタイヤを装着していない車両が立ち往生した。オールシーズンタイヤ装着車も立ち往生した事例があった」と警鐘を鳴らした。
「雪が降らなくても気温が3度以下になれば路面は凍結する。夏タイヤでの走行は危険。スタッドレスタイヤの重要性を改めて認識し、お客様にはドライ路面、ウエット路面にも適したスタッドレスタイヤを販売してほしい」と参加者に促した。また、「空気圧点検と残溝点検の重要性、ノーマルタイヤで積雪路面を走行すると法令違反になることもお客様にしっかり伝えてほしい」と呼びかけた。
宮城睦取締役営業本部長=写真下=は「神奈川県のタイヤ売上本数は年間約300万本。そのうちスタッドレスタイヤの需要は雪が降っても降らなくても毎年約70万本ある。10数年前まで20%しかなかった需要が25%に伸び、暖冬であってもこの数字から落ちない背景には『タイヤお預かりサービス』の普及がある」と説明。
体感試乗会を毎年開催する意義について、宮城本部長は「どんなによくできた資料よりも体験で得た知識に勝るものはないはず。試乗会で得た経験をそれぞれの現場に持ち帰って従業員の皆さんに伝えてほしい。今後も毎年続けていく」と語った。
スケートリンクでの試乗車はトヨタRAV-4。装着タイヤは「iceGUARD 7(アイスガード セブン)」。サイズは225/65R17。トラクション良くスムーズに発進。空転もない。時速10キロ前後でコーナリングを行ったが、振られることはなくしっかりグリップして高い安心感を得られた。
試乗会に参加したひとり、トヨタモビリティ神奈川あざみ野店の西野舞子さんは「実生活で凍結路面での走行を体験することはなかなかない。スケートリンクだからこそ凍結路面がどれだけ滑るかを体験でき、スタッドレスタイヤの大切さを理解できた」と感想を述べた。
西山主任は試乗会終了後「非降雪地域にお住まいのエンドユーザ―に冬道での目に見えない安心・安全を伝えることはむずかしい。それにはカーディーラーやショップの皆さまからそれぞれの現場で伝えてもらうのがベスト。そのお手伝いができる、有意義な企画だと思っている」と、主催者の思いを語ってくれた。