住友ゴム工業は4日、タイヤ騒音を精度よく短期間で予測できるシミュレーション手法を新開発したと明らかにした。
路面凹凸によるタイヤへの振動入力と路面の吸音特性を考慮することで、特定のタイヤで実測値と予測値の誤差は約1%となり、予測精度が大幅に向上した。さらに従来は約1カ月を要していた計算期間を約1週間に短縮できた。
同社はタイヤパターンが凹凸路面に接地する際に発生するパターンノイズ解析に関する特許を2014年に取得し、パターンデザイン開発にシミュレーションを活用してきた。今回、従来の手法に加え、路面凹凸がタイヤを振動させることと凹凸がパターンノイズを吸音することによる音圧レベルの変化の要素を追加したシミュレーション手法(特許出願中)を新開発したもの。
これにより今後、より静粛性の高いタイヤ開発が可能になる。また、試作タイヤによる実車テストの工数削減で開発納期短縮や、試作の削減による省資源を図ることが期待でき、車両のモデルベース開発への対応も可能となる。