日本ミシュランタイヤは24年12月、都内でプレミアムコンフォートタイヤの新商品「PRIMACY5(プライマシー ファイブ)」記者発表会を開催した(情報解禁は1月31日)。ミシュランはサステナビリティへの取り組みとして、タイヤの環境負荷への評価にライフサイクルアセスメント(LCA)を採用。LCAタイヤの環境負荷の80%は車両装着された使用中に発生するという。持続可能なモビリティの実現をめざし、新商品は〈高い性能が最後まで続くこと〉と〈環境負荷をできるだけ減らす〉ための最新技術を詰め込み開発した。
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「PRIMACY5」=写真上=は、夏タイヤのラインアップである「PRIMACY」シリーズ中のセダン・コンパクトカー向け「PRIMACY4+」とSUV向け「PRIMACY SUV+」2商品の後継モデルとして一本化した。
新商品のコンセプトは「濡れた路面での安心感が長く続く、環境にも配慮したプレミアムコンフォートタイヤ」。ブランド戦略マネージャーの神取孝司氏は「高いトータルパフォーマンスを発揮し、快適で心地良い静粛性を実現。濡れた路面での安心感が長く続く」と表現し解説した。
具体的には、ウェット性能に強いトレッドパターン「ロングラスティングスカルプチャー」を採用。JATMAのウエットラベリングでは最高グレード「a」を取得。耐摩耗性能は「PRIMACY4+」との比較で約30%向上し、摩耗した状態でのウエットブレーキング性能は2.4%向上した。
トレッドコンパウンドには新世代の合成ゴム「ファンクショナルエラストマー3.0」を使用。転がり抵抗を約7%低減した。濡れた路面でのグリップ性能と転がり抵抗、耐摩耗性能をさらに高い次元でバランスした。
また、従来のバリアブルピッチを改良し、溝の量と配置を最適化することで加硫工程でのゴムの流れをコントロールし、静粛性と真円度を高めた。
タイヤサイドウォールには、ベルベットのような「プレミアムタッチデザイン」を従来品よりも広範囲に採用。高級感ある手触りと高品質な見た目を実現した。

この日の発表会では、自動車ジャーナリストの今井優杏氏がトークセッションに参加。新商品の試乗レビューを語り、ウェットグリップ性能や乗り心地の良さを高く評価した。
須藤元社長は「多くのユーザーの皆さまに使っていただければ環境負荷の低減につながり、地球環境はより良くなる」と新商品の性能に強い自信を示した。
16インチから20インチまでの全42サイズを3月1日から順次発売する。