第17回オートモーティブワールド  クルマの先進技術が一堂に  モビリティープラス、ナイラ・ダイナミクスなどが出展

=写真1=第17回オートモーティブワールド
=写真1=第17回オートモーティブワールド

 自動車の先進技術をメインテーマとする複合ショー、「第17回オートモーティブワールド」が1月22日から24日まで東京ビッグサイトで開催された=写真1=。主催者発表によると、3日間合計での来場者は8万5千人超を数えた。

 

 「オートモーティブワールド」はCASE対応をはじめ、カーボンニュートラルや軽量化などクルマの最先端技術をテーマごとに独立した見本市として一堂に集結。世界の自動車メーカーや部品サプライヤーが業種の垣根を越え技術の相談をすることが可能なビジネストレードショーだ。

 「国際カーエレクトロニクス技術展」「EV・HV・FCV技術展」「クルマのサステナブル技術展」などの展示会が「オートモーティブワールド」と総称される。今回536者が「オートモーティブワールド」に出展した。

 また、「第39回ネプコンジャパン」「第11回ウェラブルEXPO」など、電子部品や物流関係の専門ショーも同時開催された。

=写真2=Q電丸3
=写真2=Q電丸3

 タイヤ単体での出展者はないが、独自のタイヤサービスカーや電気自動車用急速充電車を展開する株式会社モビリティープラス(本社・京都府、三輪智信社長)が「EV・HV・FCV技術展」に参加した=写真2=。

 新製品として、軽バンをベース車両にEV用急速充電車として開発した「Q電丸3」を参考出品した。三輪社長によると、軽バンの荷台に車載電源システム「True-G」と蓄電・発電システムを搭載しバッテリー容量30kWhを実現。軽自動車規格である最大積載量350キロをクリアしたという。

=写真3=左から同社トラックラボの中井茂氏、三輪社長、関連会社の三輪タイヤ藤原愼司社長、三輪大貴氏
=写真3=左から同社トラックラボの中井茂氏、三輪社長、関連会社の三輪タイヤ藤原愼司社長、三輪大貴氏

 とくに狭い路地が多く駐車スペースに限りのある都市部で、急速充電の作業シーンにアジャストする規格であることから、これからの市場展開に期待がかかる。(=写真3=左から同社トラックラボの中井茂氏、三輪社長、関連会社の三輪タイヤ藤原愼司社長、三輪大貴氏)

=写真4=NIRA Dynamics「コネクテッド・カーEXPO」ブースを出展
=写真4=NIRA Dynamics「コネクテッド・カーEXPO」ブースを出展
=写真5=山崎岩男セールスディレクター
=写真5=山崎岩男セールスディレクター

 間接式TPMSをグローバルで展開するNIRA Dynamics(=ナイラ・ダイナミクス、本社・スウェーデン)は「コネクテッド・カーEXPO」にブースを出展した=写真4=。

 山崎岩男セールスディレクター=写真5=は「『TGI タイヤ・グリップ・インジケーター』はソフトウェアソリューションのため追加のセンサーを必要とせず、車輪速信号などを分析することでタイヤと路面の摩擦の状況を常時監視する。間接式TPMSではなかった空気圧をパーセント表示することでドライバーは情報を直観的にとらえることが可能」と解説する。EdgeTech+アワードを受賞した。また、ホイールの緩みを検知する『LWI ルーズ・ホイール・インジケーター』を新しいソリューションとして紹介した。

 ゴム人工筋肉の独自技術を活用しさまざま業種で製品展開を図るブリヂストンの社内ベンチャー、ソフトロボティックス ベンチャーズは「ファクトリー・イノベーション・ウィーク2025」に出展。タイヤの開発・生産で得られたノウハウによるゴム人工筋肉、ラバーアクチュエーターの〈指〉と吸着機構を融合させたロボットハンド「TETOTE」「TETOTE and」の展示と実演デモを行った。

 別項のNIRA DynamicsとTPMSで協業を行うボッシュ株式会社(日本法人の本社・神奈川県)はTPMS向けMEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズ)センサ「SMP290」を出展し、ブルートゥースインターフェースを内蔵したモジュールソリューションを訴求した。

 クルマのCASEに対応する先進技術として注目されるインホイールモーターでは、株式会社ミツバ(本社・群馬県)がEV駆動用システムを出展した。

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