トラック・バスの新技術セミナー開催  JATA 安全・環境・自動運転の未来を語る

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第29回トラック・バスの新技術セミナー
第29回トラック・バスの新技術セミナー

 日本自動車輸送技術協会(JATA)は5日、東京・新宿の全日本トラック総合会館で「第29回トラック・バスの新技術セミナー」を開催した=写真=。

 開会のあいさつに立った日本自動車輸送技術協会の木場宣行会長は、「輸送業界における安全、環境、自動運転化など最新技術に関するさまざまな課題のある中、関係のみなさまと情報を共有し最大限活用しながら、サステナブルな社会をめざすことは、社会で非常に有意義なことと考える」と語り、今後トラック・バス業界が進む方向性について示唆した。

 「2039年までに欧州、北米、日本のすべての新車をカーボンニュートラルにする」とダイムラートラックグループの目標を語ったのは三菱ふそうトラック・バスの山田豊氏だ。

 「EVの課題である充電時間の問題を解決するために、宅配便トラック搭載のバッテリーを充電済のバッテリーにモジュールごと交換する実証実験を行っている。交換ステーションの建設コストは課題だが、今後も関係各所と協力しながらトラックのEV化を進める」と説明し、交換式バッテリーEVの優位性を語った。

 セミナーの最後に講演したのは国交省物流局技術・環境政策課技術企画室長の塚田淳一氏。「商用車の自動運転化は、人手不足の解消など社会課題の解決につながる。現在、大型バスの実証実験も行なわれているが、さまざまな課題をクリアして社会実装につなげていきたい」と強い意気込みをみせ、国交省が取り組むトラック・バスの技術政策の動向について説明した。

 セミナーでの前記以外の講演テーマは以下の通り。UDトラックス「トラックにおける先進安全技術・環境技術」、日野自動車「商用車の先進安全技術」、いすゞ自動車「自動運転の取り組み」。

 100年に一度の大変革という波にもまれる自動車業界。CASEやMaaSに表される喫緊のテーマへの取り組みが着実に進んでいることが、今回のセミナーからもみてとれた。

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