ADVANシリーズ3商品「二極化進む市場ニーズに的確に対応」
横浜ゴムが春商戦で重点商品に据えるのは「ADVAN」シリーズ、なかでも「ADVAN dB V553」「ADVAN Sport」「ADVAN V61」だ。ユーザーの多様なニーズに対応する製品で勝負する。タイヤ国内リプレイス営業企画部マーケティンググループの齋藤太一グループリーダーは「安全安心を基盤に、様々なニーズに応えられる商品を揃えて、お客様をお迎えしたい」と意欲を示した。
―24年春商戦の動向の振り返りを。
24年春商戦はタイヤ市場全体の需要が減少し厳しい状況だった。そのようななかでも昨年注力商品に据えた「ADVAN dB V553」は、販売店の協力もあり、静粛性に優れている商品の良さが伝わりお客様の反応も良く、手ごたえを感じた。
各社でタイヤ価格の値上げが続いていることや、物価高騰も相まって、「高価格・高品質なタイヤを求める層」と「安全安心を第一にしつつ比較的安価なタイヤを求める層」の二極化が明確となっている。当社はいずれの層のニーズにも満たせるよう商品を供給していく。
新車販売台数が減少するなかでSUVが成長市場であることは変わらぬトレンドだ。このような成長市場でシェアをしっかりとっていくために、当社では3月から中・大型プレミアムSUVタイヤの「ADVAN V61」を上市した。25年も市場全体は横ばいに推移すると見込まれるが、その水準を超えていきたい。
―春商戦の注力商品は。
昨年春商戦に引き続き「ADVAN dB V553」に加えて「ADVAN Sport」と「ADVAN V61」、この3商品の販売に力を入れていきたい。なかでも主軸となる「V533」は静粛性に優れており、タイヤサイズも軽自動車からSUVまで幅広い車種に対応しており、幅広いユーザーにおすすめできる。
「ADVAN」を含む高付加価値品の販売強化は当社の戦略でもある。1月の「東京オートサロン」の弊社ブースでは「ADVAN Sport」を前面に押し出した。これまでは輸入車にしか合わないのでは、という先入観があったが実際には幅広い車両に対応しており、日本では伸びしろがある。
「東京オートサロン」では、欧州ラグジュアリーカーやスポーツカー、国産車やEVまであらゆる車両に履かせることで、「ADVAN Sport」の新しい魅力を発信することができた。ADVANシリーズのなかでも高いハンドリング性能を体現しており、特に運転を楽しみたいかたのニーズにお応えできると思う。
そして中・大型プレミアムSUV向けの「V61」は、もともとはOE向け商品で、性能や技術力に対してカーメーカーからの支持を受けている。SUVユーザーは年々増えており、訴求していきたい。
―プロモーションは。
目玉は系列のタイヤショップ「タイヤガーデン」「グランドスラム」で実施する「プレミアムタイヤキャッシュバックキャンペーン」だ。「ADVAN Sport」や「ADVAN dB」、「GEOLANDAR」の対象タイヤを購入すると最大で2万円をキャッシュバックする。乗用車用サイズの拡充が進む「GEOLANDAR A/T4」もキャンペーン対象に入れている。
プレミアムタイヤキャッシュバックは毎年恒例のキャンペーンだ。物価高でお客様の価格に対する目線がシビアになるなかで、今回はバックする金額をアップした。ご購入を後押しする企画になればうれしい。
店頭には当社イメージキャラクターの吉岡里帆さんのPOP＝写真＝も設置する。
―今後について。
広範なクルマに対応できるようサイズ数の拡充にも取り組んでいる。お客様がより安全にカーライフを楽しむことができるよう、商品開発を進めている。〈タイヤは、雨で選ぼ。〉というキャッチコピーのとおり、「安全・安心」をベースに、お客様のニーズに合ったタイヤをご提供していきたい。