ブリヂストンとお茶の水女子大学は1月9日、女性リーダーの育成支援を目的とした包括的協定を締結した。企業と大学が女性リーダーの育成で協定を結ぶのは国内では初めて。今後、次世代の女性リーダーとなる若年層の育成をはじめ、組織で指導的立場を担う女性従業員の能力開発や人材交流などを進める。
同日、お茶の水女子大学で行われた調印式に出席したブリヂストンの津谷正明CEOは、「当社が真のグローバル企業を目指す中で、人材の育成や活用ができないと経営改革が進まない」と、今回の提携の意義を述べた。
同社グループの女性管理職の比率は、米州で18%、欧州では12~13%と比較的高い水準にあるものの、日本は1%台にとどまり、地域間で格差が目立っているという。こうした中、2020年までに女性管理職の人数を2013年比で約4倍にする目標を掲げており、今回の提携により、女性人材の育成や管理職への登用を大きく前進させたい考えだ。津谷CEOは「外部からの刺激を受けて我々が驚くようなアイデアで、今までとは違うレベルへ進めていきたい」と展望を示した。
調印式の後には、「女性リーダーが未来をつくる」と題したパネルディスカッションが行われ、大学やブリヂストンの関係者ら約120名が参加した。
お茶の水女子大学の室伏きみ子学長は、「男女の区別をせずに同じチャンスを与えて、男女の違いを上手に活かして、男性にも女性にも働きやすい環境で育ってほしい」と話していた。