横浜ゴムは2017年から北海道旭川市にあるテストコース「北海道タイヤテストセンター」(Tire Test Center of Hokkaido=TTCH)で、夏用タイヤの実車試験をスタートさせる。冬季以外の期間に新車用タイヤや海外向けのオールシーズンタイヤの開発に活用することで商品開発の強化に繋げる。
同社の夏用タイヤのテストは、国内では茨城県にある「D-PARC」(ディー・パーク)で行ってきた。一方、スタッドレスの試験は、従来使用してきた「T*MARY」(上川郡鷹栖町)を閉鎖し、2015年12月に「TTCH」に機能を全面移転した。新しい施設は従来の4倍の面積があり、コースの本数や種類が増えたため、テストの全体量が上がり、効率的な開発が可能となっている。
同社では氷点下の気温が安定的に続く12月末から翌年2月末までの厳冬期に冬用タイヤのテストを行い、春から秋にかけては夏用タイヤのテストにも活用する計画を掲げていた。開所して最初のシーズンとなった2016年は路面状態のデータ収集など準備を進めてきたが、今後は年間を通じて設備を活用する方針。