タイヤ空気充てん作業時における事故が昨年1年間で25件発生したことが日本自動車タイヤ協会(JATMA)の調査で分かった。事故の被害状況をみると死亡が1件、重軽傷が11件となった。またベニヤの壁が破損するといった物的事故が1件だった。パンク修理作業に関連する事故は14件あった。パンク走行等に伴うタイヤの損傷は16件で、その内、ひきずり痕の見落としは13件だった。
死亡事故は東北地方のSSで発生した。新品のトラック・バス用タイヤをリム組みし、空気充てんを実施。車両への取付け作業を行っていたが、大きな音と共にサイドリングが外れて作業者の頭部を直撃した。破損原因は不良リムと推定されている。
また関東地区の専業店ではトラック・バス用タイヤの修理依頼を受け、外面確認や水槽確認、さらにリム解きして内面確認でもパンク箇所が確認できなかったため、リム組みしてエア充てんを実施したところ、サイド部が破裂。頭蓋骨骨折の重症を負った。
昨年の事故をタイヤの種類別でみると乗用車用が6件、小型トラック用が7件、トラック・バス用が12件。業態別では専業店が16件、SSが3件、カーショップが2件あったほか、自家整備と販売会社、修理工場が各1件だった。