カスタムカーの展示会「東京オートサロン2022」が14日から16日まで千葉市の幕張メッセで開催された。昨年は新型コロナウイルスの影響によりオンラインのみとなったが、今回は2年ぶりに対面でも行われ、366社・団体がブースを出展。タイヤメーカーからは国内4社が参加して最新モデルやフラッグシップタイヤを展示したほか、走りの楽しさを前面に押し出した演出で魅力を発信した。
ブリヂストンのブースのテーマは“10年後、20年後にも『走るわくわく』を提供しつづける”。「ポテンザ」ブランドから、運動性能に特化した「ポテンザRE-71RS」や運動性能だけでなくコンフォート性能も兼ね備える「ポテンザS007A」など7商品を展示した。
担当者は「『ポテンザ』はスポーツ領域でナンバー1だ。また当社は色々なモータースポーツシーンで活躍しており、他社に負けてはいけない分野だと認識している。これからも一番良いタイヤを提供していく」と意気込みを話していた。
また、オンロードSUV専用ブランド「アレンザ」では、車両の運動性能を引き出す「アレンザ001」やコンフォート性能に特化した「アレンザLX100」を出品。同社では「今後、SUV用タイヤは市場で一大勢力になると見ており、一番力を入れていくカテゴリーだ。新たなブランドでお客様が一番喜ばれる商品を投入していきたい」としている。
住友ゴム工業は、“FEEL NEW DUNLOP”(フィール・ニュー・ダンロップ=体感せよ!新生ダンロップ)をコンセプトにブースを展開した。「消費者のタイヤ選びの難しさを解消するため」(同社)、今年はピクトグラムを用いて性能を表現するなどタイヤカタログを一新。ブースでもタイヤのパフォーマンスをピクトグラムを使い訴求した。
3月から発売する「SPスポーツマックス060+」の展示スペースでは、排水のための溝や広い接地面、非対称のブロックデザインを表現した3つのピクトグラムを掲示。これらを特徴に有し、担当者は「ハイパフォーマンス車両の性能を最大限に引き出してくれるタイヤになった」と紹介した。開発時には、排水性能を確保する主溝とブロックのバランスなどトレッドパターンの設計で特に試行錯誤を重ね、完成したという。
またブースでは、「ビューロVE304」の採用技術や静粛性をVR映像などで体感できるコーナーも設置した。
横浜ゴムはグローバルフラッグシップタイヤ「アドバン・スポーツV107」、ストリートスポーツタイヤ「アドバン・ネオバAD09」、ミニバン専用低燃費タイヤ「ブルーアースRV RV03」といった新商品を初披露した。
ブースでは「アドバン・ネオバAD09」をメインに配置。同商品は2009年に発売した「AD08」の後継モデルで、好評を得ている摩耗性能を継承しつつ、ドライグリップ、高剛性から生み出されるフィーリングを向上している。製品企画の担当者は「横浜ゴムの“顔”である『アドバン』ブランドを大切にしつつ、今のクルマに合うタイヤとして開発した」と話した。
そのほか、カスタマイズを楽しむユーザーの来場が多いことから、趣味性の高いタイヤを展示した。
TOYO TIREはブースを来場者との接点と位置付け、“Crossover”(クロスオーバー)をテーマにブランドステートメントの“まだ、走ったことのない道へ。”を表現した。新商品を含めたSUV用タイヤブランド「オープンカントリー」シリーズやフラッグシップタイヤブランド「プロクセス」を様々なレース参戦車両などとともに配置し、魅力を訴求した。
また、今年春に国内で発売予定の「プロクセスTR1」を「トヨタA.C.E+GR86」に装着して展示。同商品は欧州市場で展開しているストリートスポーツタイヤで、水谷保技術開発本部長は、「アグレッシブなパターンと、欧州の規制をクリアする性能を両立した」と訴求点を挙げ、「ドレスアップされるユーザーにも適している」と紹介した。