持続的な天然ゴムの活用へ 生産性向上や多様化に注力
タイヤ原材料の重量構成比で約3割を占めるとされる天然ゴム。将来にわたり利用していくには、安定した生産や栽培に伴う環境破壊への配慮などが欠かせない。これらの課題を踏まえ、国内タイヤメーカーでは、天然ゴムの生産性向上や供給源の多様化に寄与する研究など様々な取り組みが進められている。 現在、タイヤ製造では、パラゴムノキの樹液から生産した天然ゴムが利用されている。このタイヤ主原料について、ブリヂストン…
自動車産業全体でCASEやMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)を見据えた変革が加速する中、タイヤも例外ではなくIoT(モノのインターネット)化が進みつつある。クラウドなどの外部とつながり、車両の管理や制御などに活用するための情報を取得する「センサー」としての機能に注目が集まっている。従来から取得可能だったタイヤの空気圧や温度データに加え、摩耗状態を自動で検知する技術開発が進められており、将…
ブリヂストンのグループ会社であるブリヂストン・ド・ブラジル・インドゥストリア・イ・コメルシオ・リミターダ(BSBR)は7月1日、ブラジル・バイーア州の乗用車用及び小型トラック用タイヤ工場の生産能力を増強すると発表した。これにより、米州におけるEV(電気自動車)やハイブリッド車向けの乗用車用高インチタイヤなどの需要拡大に対応する。 今回の総投資額は約7億ブラジルレアル(約154億円)で、2021…
ブリヂストンは6月17日、米国のグループ会社が長距離トラックの自動運転技術を開発する米コディアック・ロボティクス社に少数株主として出資すると発表した。 ブリヂストンでは「コディアック社との共創を通じて、レベル4の自動運転技術の確立と展開に貢献していく」としている。また、自動運転技術と同社グループのソリューションを融合することで次世代のモビリティに対する安全性や燃費性の向上といったサステナビリテ…
ブリヂストンの「サステナビリティビジネス構想」は、安心・安全な移動を支えながら、CO2など温室効果ガスの排出量実質ゼロを意味するカーボンニュートラルへの貢献を目指したもの。CO2排出量の削減や資源の循環など、サステナビリティ(持続可能性)を掲げる同構想で推進する取り組みや、その将来像をGサステナビリティ推進部長の稲継明宏氏に聞いた。 社会やお客様と共に持続可能に ブリヂストンは昨年12月、資源…
ブリヂストンは5月17日の会見で、23年までの中期事業計画の進捗を発表した。タイヤ事業では大口径乗用車用の販売増などで販売ミックスを改善し、売値マネジメントも強化。石橋秀一グローバルCEOは第2四半期以降も売上収益の更なる改善を図り、「特に北米で回復基調を捉えていく。販売ミックス、売値改善も徹底する」と述べた。 また、「商品戦略は“ゴムを極める”を軸に、サステナビリティやモビリティの進化を見据…
ブリヂストンは4月26日、豪子会社が鉱山車両用(OR)タイヤの保守・点検やその他の包括的な管理を手掛ける豪オトラコ・インターナショナル社を、同国の鉱業・エンジニアリング大手ダウナーEDI社から買収すると発表した。買収額はオトラコ社の企業価値7900万豪ドル(約66億円)に調整を行った上で確定する。また、買収は2021年末までに完了する見込みで、業績に与える影響は軽微だという。同社では「今回の買収…
ブリヂストンは4月13日、DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環として、航空機用(AP)タイヤと建設・鉱山車両用(OR)タイヤの「モノづくり領域」で匠の技を伝えるシステムをノビテックと共同で開発したと発表した。デジタル技術を活用してAPやORタイヤの成型作業に必要な暗黙知を定量化し、熟練技能員の匠の技を確実かつ効率的に伝承することが可能になる。 昨年からそれぞれAPタイヤとORタイヤを…
ブリヂストンは4月23日、蘭ライトイヤー社の太陽光発電型電気自動車「Lightyear One」(ライトイヤー・ワン)向けに、環境性能と運動性能を両立したタイヤ技術「ENLITEN」(エンライトン)を搭載した特別仕様タイヤ「TURANZA ECO」(トランザ・エコ」を開発したと発表した。 「エンライトン」はタイヤの大幅な軽量化と転がり抵抗低減を可能にするブリヂストンの独自技術で、電気自動車(E…
ブリヂストンは4月16日、鉱山・建設車両用(OR)タイヤの旗艦生産拠点である山口県の下関工場の一部設備を刷新すると発表した。総投資額は約102億円で、2022年に着工し、2025年末までに新設備の導入を完了する計画。 同工場は1970年に操業を始めた。今回の設備刷新は中期事業計画に基づく鉱山タイヤ・ソリューション事業強化拡大施策の一環。品質向上や生産コストの低減、設備の故障リスクなどを削減し、…
ブリヂストンは4月23日、同社および同社グループが米キャタピラー社から2020年度のSQEP(サプライヤー・クオリティ・エクセレンス・プロセス)認証における最高評価「プラチナ」認定を取得したと発表した。 同認証は、キャタピラー社がサプライヤーに継続的な品質改善を促すプログラム。プラチナ認定は、世界に通用する卓越した品質の商品・サービスを継続的に提供できるサプライヤーの工場のみに与えられるもの。…
ブリヂストンは、レクサスが3月30日に世界初披露した「LF-Z Electrified(エレクトリファイド)」にコンセプトタイヤを納入したと4月5日に発表した。 今回のコンセプトタイヤは、大きなブロックや路面に切り込むV字型の傾斜溝によってダイナミックな走りを表現している。あわせて、中央部に周方向に連続した継ぎ目のないブロックを採用し、車両の荷重を支えつつEVならではの力強い駆動力や快適な乗り…
エラストマーの製造販売を行う伊ベルサリス社は3月29日、ブリヂストンの欧州グループ会社ブリヂストンEMIAと、高度な特性を持つ合成ゴムの研究、製造、供給に関する共同開発に合意したと発表した。 両社の研究・開発部門はオープンイノベーションモデルを利用して、高性能タイヤの製造に向けて技術やスチレン・ブタジエンゴム(SBR)を含む新しいエラストマーのグレードの開発を実施する。なお、ベルサリス社は伊ラ…
ブリヂストンの欧州グループ会社であるブリヂストンEMIAは3月22日、欧州拠点で消費する電力を全て再生可能エネルギーに切り替えたと発表した。 同拠点には欧州の全タイヤ工場や、イタリアの欧州R&Dセンター及びプルービンググラウンド、ベルギーのリトレッド用部材工場、スペインのタイヤコード工場、ベルギーのEMIA本社が含まれる。 ブリヂストンでは「当社はパリ協定や2050年までのカーボンニュートラ…