新型コロナで環境激変――タイヤメーカー4社が改革通じ体質強化へ
新型コロナウイルスの影響がグローバルに広がる中、タイヤメーカーの事業環境も激変している。各国で個人消費の下振れや完成車メーカーの生産調整の影響などから需要が大きく減少し、現時点では回復時期を見通せない。こうした中、事態が長期化するリスクに対して資金調達を急ぐとともに、コロナ収束後を見据えた中長期的な視点での競争力強化や構造改革に着手する動きも出てきている。 国内タイヤメーカー4社は第1四半期決…
ブリヂストンは20日、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減少などを受けて、国内の12工場で生産調整を行うと発表した。 対象となるのは、タイヤ工場が久留米、東京、那須、彦根、鳥栖、栃木、甘木、防府の8拠点。また、スチールコードを生産する佐賀工場も一時稼働を停止する。熊本工場と関工場は高圧ホースとゴムクローラ、磐田工場は事務機器用精密部品の一部と防振ゴムの生産ラインを停止する。 同社はゴール…
JATMA(日本自動車タイヤ協会)がまとめた4月の市販用タイヤ販売実績は、四輪車用合計で前年同月比18.4%減の464万3000本と大幅なマイナスとなった。特に乗用車用タイヤは22.3%減となり、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減少の影響が大きく表れた。ただ、トラック・バス用は4.7%、ライトトラック用は7.1%の減少にとどまっており、社会インフラを支える輸送事業者などからのニーズはさほど…
ブリヂストンの米国子会社、Bridgestone Americas(ブリヂストン・アメリカス)は12日、5月末までに米州の全てのタイヤ工場で稼働を再開する目標を明らかにした。 同社は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け絵3月下旬から米州の全ての工場で生産を段階的に停止したが、4月13日から一部で稼働を再開している。さらに、今回「5月11日から北米およびラテンアメリカの工場を再開する計画の最…
住友ゴム工業は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて生産を停止していた国内のタイヤ工場を11日に稼働した。また南アフリカ工場と米国工場でも5月から生産を再開した。これにより、同社の国内外の全てのタイヤ工場が生産活動を再開した。 同社は大型連休の前後に国内の全てのタイヤ工場で10日間の生産調整を行っていた。また、南アフリカのタイヤ工場では3月下旬から、米ニューヨーク州にある米国工場は4月20日から…
欧州タイヤ・ゴム製造者協会(ETRMA)によると、各国で行われた都市封鎖(ロックダウン)が自動車の購入や運転、走行距離に影響を与えていることが分かった。イタリアでは3月の高速道路の交通量は乗用車が50%以上、トラックは20%程度減少したという。 さらに、欧州では市販用タイヤの販売が第1四半期(1~3月)に前年同期比2割弱減少し、第2四半期(4~6月)は約4割減となると推測している。あわせて、2…
世界を瞬く間に変えてしまった新型コロナウイルス。その影響はタイヤの生産や販売面だけではない。在宅勤務の拡大により、今年4月の新入社員を対象にした研修も従来から大きく変化した。企業としてどのような配慮をしたのか、社員に戸惑いはなかったのか――。これまでの集合形式からオンラインを活用した研修に切り替えた住友ゴム工業とTOYO TIRE(トーヨータイヤ)に取り組みを聞いた。 テレワークで一般的に課題…
日本で新型コロナウイルスの感染が初めて確認されてから3カ月が経過した。当初、中国国内の問題と見る向きもあったこの感染症は瞬く間に世界へ拡散。過去最大級の経済危機とも言われる状況は、人々の生活を大きく変えた。各国で外出の禁止や自粛、企業活動の制限などの措置が強化され、タイヤ産業でも工場の稼働停止と生産調整、急激な需要の減速が連日のように伝わってくる。感染の収束は見通せず、先行きへの不安は消えない。…
欧州タイヤ・ゴム製造者協会(ETRMA)は4月16日、第1四半期のタイヤ販売本数を発表した。市販用コンシューマータイヤ(乗用車用、SUV用、ライト・コマーシャル・ビークル用含む)は、前年同期比13%減の4804万9000本だった。 トラック用タイヤは6%減の283万1000本、農業機械用タイヤは13%減の31万2000本、二輪車用タイヤは21%減の276万5000本となった。 2月には、新車…
住友ゴム工業は24日、国内の全てのタイヤ工場で10日間の生産調整を行うと発表した。新型コロナウイルスの影響により、主に国内向けのタイヤ需要が減少しているため。 同社は国内では白河(福島県)、名古屋(愛知県)、泉大津(大阪府)、宮崎(宮崎県)の各工場でタイヤを生産している。当初から決まっていた5月の大型連休(5月2~5日)の前後に合計10日間の臨時休業を加える。これにより、4つの工場は4月27日…
ブリヂストンは20日、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減少などを受けて国内の11工場で生産調整を行うと発表した。 対象となるのは、タイヤ工場が久留米、東京、那須、彦根、鳥栖、栃木、甘木、防府の8拠点で4月29日から5月2日、5月7、8日の6日間稼働を停止する。 また、スチールコードを生産する佐賀工場のほか、熊本工場と関工場では高圧ホースなどの生産ラインを止める。停止期間は佐賀工場が4日…