ミシュランが考える「トータルパフォーマンス」の意義
「トータルパフォーマンスこそ強みであり永遠の課題」 7月上旬に開催された日本ミシュランタイヤの乗用車用スタッドレスタイヤ「MICHELIN X-ICE3+」の試乗会場で、同社研究開発本部の東中一之本部長取締役執行役員に技術面での考え方を聞いた。 ――ミシュランの基本にある「トータルパフォーマンス」の意味は。 「スタッドレスタイヤで一般道を走行していて、ドライバーが『何も感じなかった』というのは…
「トータルパフォーマンスこそ強みであり永遠の課題」 7月上旬に開催された日本ミシュランタイヤの乗用車用スタッドレスタイヤ「MICHELIN X-ICE3+」の試乗会場で、同社研究開発本部の東中一之本部長取締役執行役員に技術面での考え方を聞いた。 ――ミシュランの基本にある「トータルパフォーマンス」の意味は。 「スタッドレスタイヤで一般道を走行していて、ドライバーが『何も感じなかった』というのは…
日本ミシュランタイヤは7月4日、都内のスケートリンクで乗用車用スタッドレスタイヤの新商品「MICHELIN X-ICE3+」(ミシュラン エックスアイス スリープラス)の試乗会を開催した。新商品は最新のコンパウンド技術により、新品時だけではなく摩耗が進んでもアイス性能を維持できる点が最大の特徴となっている。その性能は――。 高い性能を維持するための「Mチップ」 「X-ICE3+」の商品コンセプ…
仏ミシュランは、6月13日から15日までカナダのモントリオールで開催されたイベント「ムービング・オン」で、タイヤとホイールが一体化した新コンセプトタイヤ「MICHELIN Visionary Concept」(ミシュラン・ビジョンナリー・コンセプト)を世界で初めて公開した。 同コンセプトタイヤは3Dプリンターで作られた、ハニカム構造のエアレスタイヤ。タイヤ内部にセンサーを埋め込み、タイヤの使用…
日本ミシュランタイヤは9月にもITを活用したトラック・バス用タイヤの管理システムを国内で始める。新システムは同社とソフトバンク、オレンジジャパンが共同で開発を進めているもの。 新システムではタイヤ空気圧などに異常が生じた場合、車両に取り付けたTPMS(タイヤ空気圧管理システム)からソフトバンクの通信回線を通じてクラウド上へ情報が収集される。そこからリアルタイムで運行管理者やタイヤ販売店へ警告を…
日本ミシュランタイヤはトラック・バス用ワイドシングルタイヤ「X One」(エックス・ワン)の販売を加速させる。「X One」は三菱ふそうトラック・バスの「スーパーグレート」にディーラーオプションで設定されるなど新車装着の拡大が見込まれており、それに伴い交換需要の増加も期待される。追い風を受けて同社では「X One」のリトレッドや新たなタイヤ管理サービスにも着手し、幅広いユーザーにアプローチする。…
日本ミシュランタイヤは2月20日に都内で会見を開き、乗用車用タイヤの新商品「PILOT SPORT 4 S」(パイロット・スポーツ・フォー・エス)を4月1日から発売すると発表した。新商品は同社のスポーツタイヤのフラッグシップモデル。発売サイズは19~20インチの全39サイズで価格はオープン。 新商品は「パイロット・スーパー・スポーツ」を進化させ、スポーツカーや高性能車向けにドライ・ウェット路面…
消費者が商品購入を検討する際、少しでも新しい商品を求めるという心理はタイヤのような工業品でも同じことが言えるかもしれない――。 「スタッドレスタイヤの製造年週(セリアル)を気にする一般ユーザーが増えてきた」――タイヤ業界では5、6年ほど前からこのような会話が交わされている。首都圏にあるタイヤ販売店の社長は、「セリアルそのものを知らない人は1割から2割くらいだろう」と語る。 一方で「中には新品…
国内トラック・バス用タイヤ市場でタイヤメーカーによるITを活用したタイヤ管理システムの開発が加速している。これまで作業員に頼っていたタイヤ点検や整備にかかる時間や労力を低減しつつ、コスト削減を求める運送会社などに提案することで新規開拓や既存顧客の囲い込みに繋げていく。 先週、開催された「ジャパントラックショー2016」で、横浜ゴムは外部のネットワークと連携できる機能を搭載した空気圧管理システム…
日本ミシュランタイヤの会長に就任したベルナール・デルマス氏。日本での在任期間は今年で延べ24年を数えるという。 「日本は独特な市場。ここで成功できれば、世界でも成功できる」と、複数のタイヤメーカー、新車メーカーが本拠地を構える日本市場の重要性あるいは特殊性をフランス本社に訴え続けてきた。 社長職を務めた2007年からの8年間で、もっとも辛かったのは2010年の太田工場の閉鎖だと振り返る。――…
「X one」テーマに150名参集 日本ミシュランタイヤは9月11日、都内でトラック・バス用ワイドシングルタイヤ「X One」をテーマとした「アドバンスユーザーミーティング」を開催し、運送会社やトラックメーカー、タイヤディーラーなど、昨年の約3倍となる100社から合計150名の関係者が参加した。会場では同社のTB事業の取り組み状況や「X One」の導入事例の紹介が行われたほか、2016年に「X …
更生タイヤ(リトレッドタイヤ)を軸としたビジネスが活発化している。リトレッドは経費削減や環境意識の高まりから徐々にユーザーへ浸透してきたものの、普及率が5割を超えるとされる欧米と比べると、国内では2割と低い水準に留まる。だが、それは新たな需要を掘り起こし、ビジネス拡大に繋がっていくチャンスがまだ残されているとも言える。こうした環境下において、ブリヂストンはタイヤとメンテナンスをパッケージにしたビ…
ミシュランは今年9月、日本へ進出してから満50周年となる。この節目を迎えるにあたり、日本ミシュランタイヤのベルナール・デルマス社長に、これまでの取り組みの成果、そして次の50年に向けた今後の方向性について展望を語ってもらった。 アジアはここ日本から ――日本法人の設立当時を振り返り、グループ全体の中で日本の位置付けや事業を取り巻く環境はどう変化しましたか。 「東京オリンピックが開催されたのは…
ワンメイクでも技術の研鑽は可能 「コンペティターがいなくても自らにハードルを課していけば、技術は必ず進化する」――ミシュランのモータースポーツに対する方針は、この数年徐々に変化し、結果的に大きな転換点を迎えることになった。 同社では「タイヤの性能はギリギリの世界で証明してこそ、本当の性能を示すことができる」との考えのもと、長年にわたり、ライバルたちと激しい戦いを繰り広げてきた。だが、10年ほど…
ラジアルのメリットを追求 鉱山や建設、土木工事の現場で人々の暮らしに不可欠な社会インフラの整備や資源開発が行われている。その多くは人が歩くことも困難な岩場や泥濘地などで、未舗装の路面に鋭利な石が飛び散っている過酷な環境だ。そうした厳しい現場で使用される建設機械の足元を支えるのがOR(Off the Road)用タイヤ。バイアスタイヤが主流のこのカテゴリーで、一貫してラジアルにこだわり続け、ユーザ…
認知度が着実に向上 昨今の原油価格の高騰やタイヤ価格の値上げを背景に、日本ミシュランタイヤが推奨する「リグルーブ」への関心が高まっている。今回、その作業を担うタイヤディーラーを訪れ、「リグルーブ」のメリットや今後の展望を聞いた。 「リグルーブ」とは、摩耗が進んだトラック・バス用タイヤに再び溝を刻むこと。この作業を施すことで、タイヤの走行寿命を延ばすことが可能になる。さらに安全性の向上や省燃費に…