住友ゴム、欧州事業の鍵握るトルコ工場 増強後の“次”も視野に
住友ゴム工業は10月5日、2015年に稼働したトルコ工場を報道陣に公開した。主に欧州市場への供給拠点として活用していく方針で、工場の1日あたりの生産能力は当初の4000本から現在は1万6000本に拡大した。さらに2020年には約9割増の日産3万本へ引き上げる計画で、現在も増強が進められている。その一方で、黒田豊取締役常務(欧州・アフリカ本部長)は、「工場の使命は単にタイヤを供給するだけではない」…
住友ゴム工業は10月5日、2015年に稼働したトルコ工場を報道陣に公開した。主に欧州市場への供給拠点として活用していく方針で、工場の1日あたりの生産能力は当初の4000本から現在は1万6000本に拡大した。さらに2020年には約9割増の日産3万本へ引き上げる計画で、現在も増強が進められている。その一方で、黒田豊取締役常務(欧州・アフリカ本部長)は、「工場の使命は単にタイヤを供給するだけではない」…
米専門紙・ラバー&プラスチックニュースによると、2018年9月時点で、世界のタイヤ工場の拠点数は538カ所で10年前に比べて55拠点増加したことが分かった。米国や中国、インドなどの主要市場はいずれも拡大を続けているほか、通商リスクを回避するため中国以外の地域で新工場を建設する中国メーカーも相次いでいることが背景にあるようだ。 目立つ中国、インドの拠点拡大 今年9月時点での世界のタイヤ工場の拠点…
住友ゴム工業は9月20日、1億5300万レアル(約41億円)を投じてブラジル工場でトラック・バス用タイヤの生産能力を増強すると発表した。 同社は2016年7月に3億1200万レアルを投資してトラック・バス用タイヤの生産設備を新設し、2019年3月から日産500本体制で稼働を始めると発表していた。今回の追加投資により、同年10月に生産能力を日産1000本に倍増させる。新たに約240名を雇用する計…
住友ゴム工業の国内最大級の生産規模を誇る白河工場(福島県)は、生産技術面でも最新工法を開発し、発信する重要な役割を担う。モビリティ社会の変化に伴いタイヤに求められる性能が進化し、さらに事業のグローバル化が加速する中、工場のあるべき姿はどう変わっていくのか――藤本紀文工場長(住友ゴム執行役員)に展望を聞いた。 ――住友ゴムグループの中で白河工場の役割は。 「住友ゴムグループのフラッグシップ工場と…
住友ゴム工業の白河工場(藤本紀文工場長)は、生産規模が新ゴム量換算で月間1万350トンと、国内では他社を含めてトップクラス。住友ゴムグループのタイヤ生産拠点は、国内では白河をはじめとする4工場、海外ではタイやアメリカ、中国、インドネシアなどに8工場を数えるが、その中でも白河は、2006年に操業開始したタイ工場の月間1万4550トンに次ぐ2番目の生産能力を誇る。 3つの工法を活用し、高品質なタイヤ…
住友ゴム工業がタイヤ工場でAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を活用した生産システムの効率化を推進している。その一環として、今年度中に製造設備の予防保全システムを開発し、早ければ2019年にも白河工場(福島県)に導入する。 同社は昨年4月に生産性向上や設備管理の精度向上を目的として、「製造IoT推進室」を立ち上げ、生産現場へのIoT導入を積極化している。今後は機械を常時監視してバラ…
愛知タイヤ工業の生産拠点は本社に隣接する小牧工場と春日井工場の2工場。小牧工場では比較的小径のタイヤを生産しているのに対して、春日井工場はホイールローダー用の24インチクラスまで対応する。生産面で主力となる同工場には約70名のスタッフが在籍している。 フォークリフト用タイヤは用途によってゴムをアレンジする必要があるため、30種類以上のゴムを使い分け、生産品目は約500種類にも及ぶという。 同…
タイヤを生産する過程で必ず必要となる加硫。その工程で使用されるのが、様々な模様が刻まれた金型(モールド)だ。タイヤの性能に大きな影響を与えるこの部材にはモノづくりのあらゆる技術が詰め込まれている。横浜ゴムグループでタイヤモールドの生産を手がけるヨコハマモールド(茨城県小美玉市)は、業界トップクラスの高い技術で高品質なタイヤ生産を支え、さらに培ったノウハウを発信する重要な役割を担う。 グループのコ…
日本ミシュランタイヤは7月28日、新潟県内でトラック・バス用タイヤの「3R」コンセプトに関するユーザー向けセミナーを実施した。3Rはミシュランが推奨するリグルーブやリトレッドを活用することにより、タイヤの経費を削減するとともに、廃棄物の削減や省資源化、CO2排出量の削減を図るもの。当日は北陸信越地区を中心とした運送会社やタイヤディーラーなど約60名の関係者が参加した。会場では同社の取り組み状況が…
ブリヂストンは昨年12月、彦根工場(滋賀県)に導入した最新のタイヤ成型システム「EXAMATION」(エクサメーション)を報道陣に公開した。同工場は2016年からの5年間で総額約150億円を投じて生産ラインの再構築を進めており、その中核を担うのが「エクサメーション」となる。今後、従来設備からの移管を進め、高精度なタイヤ生産によりグローバルでの競争力向上に繋げる。 成型機に“熟練の技”を搭載 彦…
ブリヂストンは12月22日に都内で会見を開き、タイに航空機用タイヤとリトレッドタイヤの新工場を建設すると発表した。投資額は総額約150億円で、既存工場の敷地内に新たに建設する。両工場とも2019年12月に生産を開始する予定。同社グループが航空機用の新品タイヤを海外で生産するのは初めてとなる。 新工場では中長期に需要の拡大が見込まれるラジアルタイヤを生産する。同社では航空機用タイヤ事業で新品タイ…
横浜ゴムの国内工場の一つ、今年操業70周年を迎えた三島工場――市街地に位置し、敷地面積が限られた同工場は、どのようにして環境への配慮や生産性の向上を行っているのか。現地で三島工場の取り組みを取材した。 TPM活動を通じ、海外のマザー工場に 同工場では10インチから15インチの乗用車用タイヤを中心に生産し、その9割が国内向けに出荷されている。従業員数は2015年末で914名。3班2交代制で年間3…
堅調な需要続く北米で地産地消を確立 横浜ゴムが約360億円を投じて建設していた北米のトラック・バス用タイヤ工場(ミシシッピ州ウエストポイント市)が完成した。現地時間の10月5日に行われた開所式にはミシシッピ州のフィル・ブライアント知事やトレント・ケリー米国下院議員をはじめとした地元政財界の幹部のほか、日系カーメーカーや取引先など約300名が出席した。 ミシシッピ工場は同社にとって単独では北米初…
更生タイヤ(リトレッドタイヤ)を軸としたビジネスが活発化している。リトレッドは経費削減や環境意識の高まりから徐々にユーザーへ浸透してきたものの、普及率が5割を超えるとされる欧米と比べると、国内では2割と低い水準に留まる。だが、それは新たな需要を掘り起こし、ビジネス拡大に繋がっていくチャンスがまだ残されているとも言える。こうした環境下において、ブリヂストンはタイヤとメンテナンスをパッケージにしたビ…
住友ゴム工業は4月7日、愛知県豊田市にある名古屋工場の見学会を行った。操業開始から50年を超えた同工場は乗用車用タイヤの主力生産拠点で、他工場と比べて新車メーカーへの供給比率が高いのが特徴となっている。以前から進めてきた品質向上への取り組みと、事業のグローバル化が進む中で同工場が果たす役割について紹介する。 名古屋市の中心部から車で約1時間の場所にある豊田市は、トヨタ自動車が本社を置く企業城下…