住友ゴムが米企業の共同開発に参画し原材料のサーキュラーエコノミー推進
タイヤリサイクル技術の開発取り組みを加速 住友ゴム工業はこのほど、住友理工(本社・名古屋市中村区)、住友電気工業(本社・大阪市中央区)と協業し、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に向けたリサイクル技術の開発に取り組むことを明らかにした。 22年、炭素回収・変換技術を有する米国のバイオ技術会社、LanzaTech Global, Inc.(本社・米国イリノイ州。以下、ランザテック社)と、住…
タイヤリサイクル技術の開発取り組みを加速 住友ゴム工業はこのほど、住友理工(本社・名古屋市中村区)、住友電気工業(本社・大阪市中央区)と協業し、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に向けたリサイクル技術の開発に取り組むことを明らかにした。 22年、炭素回収・変換技術を有する米国のバイオ技術会社、LanzaTech Global, Inc.(本社・米国イリノイ州。以下、ランザテック社)と、住…
三井物産はカナダの大手タイヤサービスプロバイダー、カルタイヤと鉱山用大型タイヤのリサイクル事業に共同で取り組むことで基本合意したと9月13日に発表した。 鉱山用の廃タイヤを熱分解処理技術によってカーボンブラック、オイル、スチールに再資源化する商業プラントとしては業界初の事業だという。カーボンブラックはタイヤ原料や工業用ゴム製品に、オイルやスチールは精製用途やスクラップ材として再利用が可能となる…
廃タイヤの収集・運搬、中間処理を行う黒沢産業(茨城県筑西市、黒沢善弘社長)は昨年、本社・工場を移転した。新拠点の敷地面積は以前とほぼ同じながら、最新の設備を数多く導入したことにより処理能力は9倍以上に向上。さらに、工程の自動化を進め、効率性も大きく高めた。 新工場で処理能力9倍超へ 新工場の正式な稼働は2021年4月。以前の本社・工場も同じ筑西市にあったが、数年前に大手電機メーカーが新たな拠点…
豪ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)は8月11日、コンクリートの骨材として廃タイヤのゴムを利用する技術を開発したと発表した。新技術によるコンクリートは、砂利などの従来の骨材をすべて廃タイヤに置き換え、建築基準も満たすという。 同大学の研究チームでは、「環境に優しく軽量な新しいコンクリートは、製造および輸送コストも大幅に削減する」と紹介している。
ブリヂストンは、4月21日に開催したイノベーション拠点「ブリヂストン・イノベーション・パーク」(東京都小平市)のオープニングイベントで、リサイクル事業において「エバータイヤ・イニシアチブ」を始動したと発表した。リサイクル事業は同社の探索事業の一つ。主にパートナーと共同で、使用済みタイヤを原材料に還元する技術の開発に取り組んでいる。 イベントに出席した坂野真人グローバルCTOは、「使い終わったタ…
現在、主に燃料として使用されている使用済みタイヤを再生利用するための開発が活発化している。ブリヂストンはENEOSなどと連携し、また横浜ゴムと日本ゼオンはそれぞれの知見を生かして廃タイヤを分解、タイヤ原料として再利用する「ケミカルリサイクル」の実用化に向けた取り組みを始めた。脱炭素へのニーズが強く求められる中、資源の有効活用につなげる。 ブリヂストンは2月18日、廃タイヤから合成ゴムの素原料と…
日本自動車タイヤ協会(JATMA)は1月7日、福岡県嘉麻市から申請されていた原状回復事業への支援を決定したと発表した。同市熊ケ畑字花熊の土地に放置されている廃タイヤ約500トン(5万本)の撤去費用として総額約4400万円のうち、2933万3000円を支援する。 同会では自治体による廃タイヤ撤去事業を推進するため、2005年に原状回復支援制度を開始した。この制度は自治体からの要請に対し、条件に合…
スウェーデンのリサイクル企業エンバイロは10月15日、2030年までに30拠点の廃タイヤのリサイクルプラントを設立すると発表した。 今後10年間で90億スウェーデンクローナ(約1191億円)以上を投資し、年間のリサイクル能力は廃タイヤ90万トン以上となる見込み。現在は、リサイクル能力を年間で廃タイヤ12万トン分増強できるように体制を構築しているという。 なお、仏ミシュランがチリに建設している…
英カールトンフォレストグループは今年11月から廃タイヤ向けの熱分解プラントの稼働を開始すると明らかにした。同社によると、英国内でこうした工場が稼働するのは初めて。 工場では、廃タイヤからオイルやカーボンチャーを回収する。同社では「間もなく24時間体制で稼働し、英国内で毎年5700万本発生する廃タイヤのうち180万本以上の処理に貢献できる」としている。 また、同社は2026年までにグループで年…
スウェーデンのエンバイロは5月28日、同国西部のヴェストラ・イェータランド県ウッデバラ市に廃タイヤのリサイクル工場を建設する協議を開始したと発表した。地方支分局に建設に向けた計画を申請し、初秋には許可申請書を提出する。 新工場は廃タイヤの年間処理能力が最大6万トンで、同社では「スウェーデンにおける廃タイヤの年間発生量の半分をリサイクルするのに十分な能力がある」としている。また新工場の建設により…
欧州タイヤ・ゴム製造者協会(ETRMA)は5月11日、欧州連合(EU)27カ国を含む32カ国における2019年の廃タイヤの調査結果を発表した。それによると、廃タイヤの94%は材料再利用またはエネルギー回収に用いられており、リサイクル状況は過去数年間と同水準となったことが分かった。 廃タイヤの発生量は前年比約3%減の345万53トン。このうち54%が材料再利用に活用され、数量は7%減の187万9…
ブリヂストンの「サステナビリティビジネス構想」は、安心・安全な移動を支えながら、CO2など温室効果ガスの排出量実質ゼロを意味するカーボンニュートラルへの貢献を目指したもの。CO2排出量の削減や資源の循環など、サステナビリティ(持続可能性)を掲げる同構想で推進する取り組みや、その将来像をGサステナビリティ推進部長の稲継明宏氏に聞いた。 社会やお客様と共に持続可能に ブリヂストンは昨年12月、資源…
日本自動車タイヤ協会(JATMA)が4月23日に発表した2020年の廃タイヤ(使用済みタイヤ)リサイクル状況によると、昨年1年間の廃タイヤの総発生量は8600万本(93万7000トン)で、前年と比較して本数は1000万本、重量は8万9000トン減少した。 ルート別での廃タイヤの発生量は、タイヤ取替え時が本数、重量ともに約1割減少している。新型コロナウイルスによる経済の落ち込みなどで市販用タイヤ…
仏ミシュランは2月9日、スウェーデンのエンバイロ社との合弁で、タイヤリサイクル工場を南米チリのアントファガスタ地域に建設すると発表した。ミシュランにとって初のリサイクル工場となる。2023年に稼働を開始する予定で、ミシュランの投資額は3000万ドル(約32億円)以上となる。 同社では「使用済みタイヤのリサイクル技術はタイヤ産業にとって重要な柱であり、当社の持続可能な原材料調達の取り組みの一環」…
ブリヂストンは12月22日に都内で会見を開き、カーボンニュートラル(炭素中立)社会の実現に貢献する「サステナビリティビジネス構想」を発表した。CO2排出量の削減目標を2030年に11年比5割減に拡大する。従来は3割減としていたが、生産現場でのエネルギー効率の最大化や再生可能エネルギーの使用拡大、さらにタイヤの原材料に占める再生可能資源の比率を4割に高めるなどサーキュラーエコノミー(循環型経済)へ…